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死刑判決

岡山バラバラ殺人の判決に行ってきました。
傍聴券が必要なうえ、倍率は約3倍超という厳しい状況でしたが、あっさりと当選。
判決の冒頭で裁判長が「主文後回し」を宣言して被告人を弁護人の隣に戻らせた時には、背筋に寒気を感じました(死刑判決の場合、主文=結論を後回しにして、理由を読むことが多いため)。そして、裁判長が判決を読み上げ始めても、下を向いたり、検察官や傍聴席の方は見たりしつつ、被告人の方をほとんど見ようとしない裁判員。・・・この時点で、結論は察することができました。
そして、判決文が進んで、犯行の残虐さや動機に酌量の余地がないこと、計画性の高さから「特別な事情がない限り死刑相当」と断じられ、さらにその「事情」の有無の検討でも、おそらく弁護側が望みを託していたはずの犯行の実態の告白や、前科なしといった事情も「死刑を回避すべき事情にあたらない」と断じられ・・・最終的に、もう一度証言台に立たされた被告人への判決主文は、「被告人を死刑に処す」というものでした。このときは、もう一度鳥肌が立ちました。
こうして、前科なしでも、極めて悪質な1人殺害によって死刑判決が出るという例がまた一つ加わりました。傍聴人も、おそらくこの判決の重みが分かっていたのでしょう。判決言い渡し直後に閉廷となったのですが、主文を聞いてすぐ飛び出していった数人の記者らしき人々以外はまったく立ち上がらず、それどころか身動きすらしないまま時間が流れ、廷吏の「速やかに退廷してください!」という呼びかけが何度かされた後にようやく皆腰を上げ始めるという異様な風景でした。

印象に残ったのは、やはり被告人と裁判員の皆さんの表情です。被告人質問では涙を流したとも聞きますが、この日は終始無表情で、死刑判決後も表情を変えることはありませんでした。はたして彼の胸中を走った思いはどのようなものなのか。そして、おそらくは被告人の方を見ることができなかった裁判員の方たち。おそらく判決が無期懲役であれば、判決を聞いての被告人の反応に更生可能性を見出すことができるかどうかを見定めるために、被告人を食い入るように見つめたのではないかと思います。しかし、彼らが真剣に事件と向き合い、評議をつくした結論は「死刑」、つまり被告人のあらゆる事情や更生の可能性を無意味とするものでした。彼らは、おそらくその重みを誰よりも感じていたがゆえに、そう断じざるを得なかった被告人の顔をみることができなかったのではないかと感じました。

あと、今回の判決を聞きながら感じたのは、被告人質問の中で供述が大きく変わったという被告人の
特異な事情が、被告人の「反省を見えにくくさせた」ことへの無念さをにじませていたことです。判決文を読んでいないので聞き間違いかもしれませんが、反省の不十分さの指摘の際に「現時点では」という文言が入っていたような気がします。このあたりは、高裁に向けたメッセージなのかもしれません。

とはいえ、裁判員裁判の地裁で死刑判決が下ったことの重みを考えると、被告人の展望は決して明るくはないでしょう。ニュースでは即日控訴したとのことですが、「弁護人判断で」と言われていたことからすると、被告人自身は必ずしも控訴に積極的でない可能性もあります。この事件はどのような形で終わるのか、注目していきたいと思っています。

写真は、抽選番号のリストバンドです。こんな形式になっているとは、私自身初めて知りました。

2 Responses for 死刑判決

  1. aozora-law より:

    難波です。お久しぶりです。私の顔が映ったのは一瞬だったかと思うのですが、よく見落としませんでしたね。
    職責を果たすべく、頑張ります。

  2. 小西高史 より:

    秀ちゃんこんにちは。
    ご無沙汰してますアンチ巨人の小西です。
    覚えてますか?
    昨日、テレビで、岡山弁護士会の会長就任のニュースに秀ちゃんらしきイケメンが映っていて、今日の朝刊の記事でなんと副会長さんということで、凄いと思いアクセスしてみました♪
    今、僕は、岡山で高校の非常勤講師をしています。
    一昨年サラリーマンを辞めて東京から帰岡し採用試験の勉強をしながら、勤めてます!
    今年度は、朝日高校で現代文を教えました!則近先生も元気に3年生の担任してますよ!
    教育業界も体罰の問題や、岡山は、学力低下の問題など山積しています。
    同級生が、活躍してるのは嬉しいことですね。僕も頑張ります!!
    法律相談じゃなくてスミマセン。

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