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ドラえもんは全てを教えてくれる。

息子が突然

「日本は戦争に負けた!」

等と言い出したため、何が起こったのかと思っていたのですが、どうやら夏休みの間に繰り返し見ていたビデオの中に、最近放映されたドラえもんの新作「ぞうとおじさん」が混じっていたようです。

「ぞうとおじさん」といえば、もともとは初期ドラえもんの名作ですが、その作品内に、タイムマシンで過去に行ったのび太とドラえもんが、戦況の悪化を理由に象を殺そうとする憲兵に対し、笑顔で

「戦争ならだいじょうぶ。もうすぐ終わります。」

「日本が負けるの」

と言ってしまい、怒り狂った憲兵から

「貴様ら、アメリカのスパイだな!」

と襲われるシーンがあるのです。

多分このお話自体は「かわいそうなぞう」をドラえもん世界に翻案し、さらに結末にドラえもんならではの救いを持たせたものだと思いますが、私が子どもの頃、なぜ戦争で象が殺されなければならないのかという理不尽さとともに、現代の感覚=のび太、ドラえもんの反応と、当時の大人=憲兵の反応の差に、戦争というものの恐ろしさを感じたものです。

まったくもって、「ドラえもん」は、すべてを教えてくれるのです。

ただ、今回の新作では、象の運命の語り手が、のび太の叔父「のび郎おじさん」から、のび太の大叔父「のび士郎おじさん」に変更されていました。「ドラえもん」の連載が始まった1969年は、戦後24年目なので、戦時中に子ども時代を過ごしたおじさんが「叔父」という関係性で何の問題もなかったのでしょうが、戦後72年経った今、この話をリメイクするにあたり、年齢での整合性があまりにもとれないことへの配慮なのでしょう。

・・・とはいっても、今の時点で大叔父としても時代設定にかなり無理があるこの作品を、果たして今後、もう一度リメイクすることはできるのでしょうか。

携帯電話もスマホも存在せず、宿題を忘れると廊下に立たされ(今なら「虐待」と言われそう)、東京のど真ん中の空き地で子どもたちが野球を楽しむ「ドラえもん」世界がいつまで子どもたちに受け入れてもらえるのかを考えていくと、憂鬱な気分になってしまいました。

その意味で、時代に合わせて携帯やスマホを普通に作品の中に取り入れていく「クレヨンしんちゃん」は、20年後を見据えていくと、実は圧倒的に強いのかもしれません。

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