いよいよ牡蠣の季節がやってきました。牡蠣がそこにあることは、生きる悦びです。
ところで、岡山県で有名な牡蠣の産地と言えば、備前市日生町と浅口市寄島町です。そして、備前市と浅口市は、岡山県下の15の市の中で、法律事務所不存在の市の最後のふたつです。この二つより小規模な市にも法律事務所ができているのに、なぜ最後に残るのがこの2か所なのかは、謎としか言いようがありません。
数年前に岡山市中心部以外での法律相談を企画した際、時期が3月上旬、会場が浅口市になりそうだという雰囲気になったところで、ある委員長経験者が、こんなことを言い出しました。
「浅口市・・・いいですねえ。会場は寄島町がいいんじゃないでしょうか」
「え?鴨方町や金光町の方が人多いですよ?」(注・浅口市は鴨方町、金光町、寄島町が合併してできた市ですが、旧寄島町はその中で最も人口が少ない地域です)
「いや、だからこそ寄島町なんですよ。でも、時期が少し遅いかなあ・・・?」
「時期・・・?」
・・・ここで、私には彼の魂胆が分かってしまいました。確かに3月上旬だと、牡蠣のシーズンが終わっているかもしれません。
結局、その時の法律相談では、元委員長の権力にもかかわらず、浅口市相談の場所は旧寄島町にならなかったのですが、牡蠣好きは割と多いにも関わらず、なぜ聖地に弁護士たちが立ち入らないのかは、岡山弁護士会七不思議のひとつかもしれません(注・あと6つは、これから考えるつもり)。