amazonプライムで「エスパー魔美」を発見し、反射的に神回と誉れ高い(といっても、当時そんな言葉はありませんでしたが)「サマー・ドッグ」を再見してしまいました。
主人公の魔美と男友達の高畑くんが、魔美のパパと一緒に観光地へ遊びに行ったところ、そこで「チビ」という犬を探していた男の子と出会いました。男の子は、2年前に別荘に長期滞在した時、親から「情操教育のため」と称して子犬を与えられ、「チビ」と名付けてとてもかわいがっていました。しかし、別荘から東京に帰る時、「マンションでは飼えないから」というひどい理由で連れて帰ってもらえず(なら最初から与えるなよ!)、2年ぶりに別荘へ来た(前年は病気だった模様)ので、置いてきてしまった「チビ」を必死で探していたのです。やがて男の子と「チビ」は再会を果たすのですが、それはとても悲しいものだった・・・というお話。
私の本来の属性に従えば、中学生のくせに女の同級生と一緒に、親公認で(というより、親と一緒に)別荘地に行ける高畑くん許すまじなのですが、高畑くんは藤子不二雄世界の中でも有数の聖人で(一部で「きれいなジャイアン」と呼ばれているのもうなずける)、さらにこの回は、彼の漢度が最大級に輝く回なので、許せてしまいます(そもそも私の許しなどいらん)。それよりも・・・
男 の 子 の 親 は 地 獄 の 業 火 に 焼 か れ よ !
この一言です。でも、「エスパー魔美」って、この話からも分かる通り、「ドラえもん」をはじめとする他の作品群より、対象年齢層が明らかに上だなあと感じた次第。「藤子不二雄=子ども向け」という偏見、そして地上波で再放送できない理由といわれる某要素のせいで、家庭(当時、テレビは家族にひとつが当たり前でした・・・)や友達間で「観ている」と堂々と言えない扱いをされてしたことが惜しまれます。
ちなみに、ではなぜ私が家で堂々と「エスパー魔美」見られていたかというと、このアニメは当初藤子不二雄先生のアニメをまとめて放映する「藤子不二雄ワイド」という枠の中で、「パーマン」「忍者ハットリくん」という明らかに子ども向けのアニメとセット放映されていたため、そのあたりがど真ん中世代だった弟がいた私は、不思議とその時間帯にテレビの部屋にいた・・・という正当事由があったのです。そんな正当事由がなくとも、見たいものをいつでも見られ、感想をネットを通じて同好の士と共有し合える最近の子どもたちは、恵まれすぎておる!(怒)
本来全く関係ありませんが、この回を見てから、子どもの頃のトラウマソング「小犬(子犬?)のプルー」が脳内をリフレインして止まりません。現実と認知の齟齬が常態化しつつある私は、もう手の施しようがないのでしょうか。皆さん、犬は大切にしましょう。特に、柴犬とか。