鎌倉殿の13人・秒速で友を売る男

いよいよ最終回も近づく「鎌倉殿の13人」は、実朝暗殺に向けて一直線です。宮将軍に向けて驀進する実朝に対し、鎌倉殿の地位への執念に加えて父の死の真相まで知ってしまった公暁が殺意を燃やし、さらには実朝のことなどろくに考えていない宿老や親族どもがそれぞれの思惑や策謀をめぐらせます。

今週のハイライトは、三浦義村が公暁を唆す糞ムーブでした。「言えません」とか「友(義時)を売ることはできませぬ」とか抜かしながら衝撃の事実を最初は小出し、そしてすぐにすべてをよどみなく暴露。果ては公害訴訟を煽るこみかどっちを彷彿とさせる

「北条は頼家様とその家族を皆殺しにした本来ならば跡を継ぐべきあなたの幼い兄も義時によって殺されたわずか6歳で!」

との区切りなしでのまくしたてに続いての

「・・・北条を許してはなりませぬ。そして、北条に祭り上げられた源実朝も真の鎌倉殿にあらず」

・・・これ、もはや単独犯説じゃなくて三浦黒幕説だろ。。。おまえ、義時について数分前に「友を売ることはできませぬ」とか抜かしていなかったか?

やはりフルジョワジー階級は絶対に信用してはいけないことを思い知りました。万国のフラレタリアートよ、団結せよ!

備前悪源太

最近、フラレタリアート委員会に限らず、弁護士会の委員会全般で若手会員の参加が低調であると言われています。そういえば、最近新キャラの登場がない・・・と気が付いたのですが、前回の委員会で、その新キャラが出席されたため、皆にもてあそばれていました(これだから新キャラが現れないのではないか、というツッコミを禁ず)

とはいえ、皆さんも新キャラ不足については気になっているのか、彼の称号はなんだか強そうな「悪源太義平」となりかけ、そこで委員長の名前の1文字が偏諱授与された(偉い人が若い者の名前に自分の名前の一字を与えるやつ。北条「高」時→足利「高」氏、「尊」治(後醍醐天皇)→足利「尊」氏など)ことにより、「悪源太輔平」(あくげんたすけひら)となりました。

元ネタの「悪源太義平」は、源義朝の長男である・・・というより、源頼朝の兄という方が分かりやすいことでしょう。戦争指揮は苦手だったと思われる頼朝と違って10代前半から戦場で暴れまわり、14歳くらいで叔父の源義賢(木曽義仲の父)を討ち取るなどの功名を立てたため、あまりの強さに「(鎌倉)悪源太」とおそれられた(この時代の「悪」は、「悪い」というより「強い」という意味が濃い)ものの、平治の乱で父にしたがって挙兵した際には、自身は大活躍したものの父が敗れてしまい、父の仇となった平清盛の命を狙って潜入したところをとらえられ、無念の死を遂げました。

…悪源太輔平先生。委員会で先例がないかっこいい名乗りで、「マッド・チワワ」とか「(奈落の底の)絶望先生」とかよりは、間違いなくかなり強そうです。 若手に媚びているぞ。媚びられてうれしいかどうかはさておき。(なお、「平」を音読みしてはいけません)

ちなみに、義平関係で「鎌倉殿の13人」でスルーされたネタとして、正室が源氏一門の新田氏の娘でしたが、非常に美しかったようで、約20年後に頼朝が挙兵して関東の支配権を確立した後、頼朝はこの元兄嫁を側室によこすよう新田氏に申し入れたというものがあります。おい、大泉!しかし、父親が政子の嫉妬を恐れて?それを断ったところ、頼朝は新田家を徹底的に冷遇するようになったとのこと。こら、大泉!頼朝の先祖と新田、足利といえば、八幡太郎義家の次男義親が頼朝の系統で、四男の義国の長男義重が新田、義国の次男義兼が足利の系統として後世につながります。ほぼ同じ出自でありながら、頼朝、そして北条にうまく取り入った足利と、頼朝に嫌われ、そして北条にも取り入れなかった新田の運命は、鎌倉時代末期、そして南北朝時代と大きく分かれていくのです。

閑話休題。そんな大型新人・悪源太輔平先生ですが、果たして今後委員会に定着し、ネタ元のように勇猛な強者に育ってくれるかどうかは、神のみぞ知るところです。ちなみに、義平を生け捕りにしてその首をはねた清盛の手下が難波三郎経房、つまり私のご先祖様と認定されている武士であったことは、とりあえず内緒です。

今日は黒猫の日

最近、庭に3匹の黒猫(と数匹の別猫)がうろうろしているだけでなく、事務所の駐車場でも「裁判員裁判がある日だけ」謎の黒猫と遭遇する怪現象に悩まされていました(?)。

ちなみに、今日、11月17日は、イタリアで「黒猫の日」と定められているそうです。「猫の日」ではなく、「黒猫の日」です。白猫の日や三毛猫の日はないのか、とか、8月17日はアメリカの黒猫感謝の日で10月27日は英国の黒猫感謝の日なのに、いくらなんでも黒猫だけ不当に優遇されすぎだとか余計なことを考えてしまうのですが、イタリアの黒猫の日は、どうやら過去に「悪魔の使い」として不当に虐殺されてきた黒猫を悼むために制定された、という洒落にならない由来がある模様です。日本でも特に「多い!」という印象はない(だからこそ私の周囲に多いと呪われている感が出る)黒猫ですが、欧米、特に欧州では過去に先祖への虐殺によって後世に黒猫遺伝子を伝えることができなくなった個体が多かった結果、黒猫の比率は日本より有意にかなり少ないのだとか。言われてみると「なるほど!」と納得する一方で、これはさすがに哀れです。。。平和的共存を目指した私にかみついた極悪残虐暗愚忘恩個体(裁かれざる巨悪 – 笑六法 (aozora-law.info) )を含む庭の黒猫どもについて、私は虐殺・虐待するわけでもなく共存しているのに、彼らの黒猫への長きにわたる虐待には文化の香りがかけらもありません。

考えてみれば、黒猫を敵視するべき文化や価値観は、日本には特にありません。平安時代の宇多天皇は、自身の飼い猫だった黒猫の観察日記をつけていた記録が残っているくらいですし、夏目漱石が「吾輩は猫である」のモデルとした猫も黒猫だったようです(ただし、「吾輩は猫である」の猫は黒猫ではない模様)。

やたら「欧米デワー!」と言いたがる「出羽守」を発見した場合、心の中で

「この黒猫虐待信奉者どもめ!」

とののしってやることにしました。でも、

「死刑は野蛮な刑罰だ!日本は欧米に比べて後進国だ!」

と主張して出羽守に任官しながら、その直後に

「『もてる男』と『猫さんを虐待するやつ』は死刑に処するべきだ!」

とも叫んでいた奈落の底の絶望先生のことは、どう評価するべきなのだろうか・・・?

2件の死刑求刑(22/11/07)

新潟の女性殺害事件、大阪の父弟連続殺人事件で相次いで死刑が求刑されたとのことです。

以前、日本では実は昨年6月の筧千佐子死刑囚以降、新しい死刑確定者が発生していないことに触れましたが、1審死刑判決も、昨年8月の工藤会総裁以降、1年以上にわたって下されていません。

今回の2件はというと、いずれも事実を争っている事案ということです。弁護人の労苦を思うと、夜も眠れなくなりそうです。

ただ、証拠の有無や評価を外野が想像で語ってもしょうがないので、私の個人的趣味に従って、今回は有罪であった場合の量刑として死刑との関係を考えてみます。

新潟については1人に対する強姦致死を含めた4人の女性に対する強姦によって無期懲役受刑中、さらに今回の殺人が発覚したという経緯なので、有罪を前提とすれば、今回の裁判対象は「1人殺害」でも、「生涯の中で2人を死に至らしめた」ということになります。これは確かに「形式的には1人殺害」の中でも死刑が比較的ありうる類型となります。「裁判中の事件が1回目、前科事件が2回目」の場合は一事不再理の関係で1回目を重く評価するのが難しくなるのですが、今回の流れは「前科事件が1回目、裁判中の事件が2回目」のようなので、死刑判決はあり得ます。

ただし、今回の場合、前科事件は「致死」、つまり殺意が認められていない点が問題となります。同様の多くのケースでは、「殺人」→「殺人」がほとんどなのです。異時機会の強盗殺人2件の裁判で、うち1件の殺意を致死に認定落ちさせた結果、無期懲役とした案件もあるし(高裁で「致死」が「殺人」に化けて破棄、死刑自判)、境界線的な要素が多々ある事件です。

大阪については、親族2名の異時機会の殺害となっています。親族内の事件はそうでない事件より量刑が割り引かれる傾向が強いため、複数殺害といっても2人だと死刑求刑に至ることは多くないのですが、今回は別々の機会に殺害しているという親族外ではよほど特殊な事情がない限り死刑求刑、判決となることがほとんどの類型であるという事情(被告人は認めていないため、現状ではあくまでも検察側の見立てになりますが)を優先させての死刑求刑です。

死刑と無期の境界線に、実は学生のころから注目し、私的に研究を続けてきている私にとって、今回の2案件はいずれも注目せざるを得ない要素が重なっています。判決の結論を待つとともに、この研究の成果を私が当事者として生かしうる機会が決して来ないことを、心より祈念しております。

鎌倉殿の13人・時政タヒね。いや、死ね!

今週の「鎌倉殿の13人」では、もう退場と思われていた時政が久しぶりに出演。・・・と思ったら・・・りくさんには捨てられ、わびしい隠居生活を送っていると思ったのに・・・なんですか、あの何の脈絡もなく登場した美人さんは?!激しい殺意を感じました。これこそ「タヒね!」を通り越して「死ね!」というやつです。…あれ?でも、その時政が今回でナレ死したということは、私の願いは既に叶っている…?

さて、冗談はさておき、義時がもう暗黒化しています。実朝の造船計画を「朝廷の影響力を抑える」「御家人の過重負担を防ぐ」ために止めるのなら分からなくもありません。しかし、中止しても意味がないと言われる段階になって潰しにかかり、さらにそれがかなわないとみるや、設計図の改ざんによって計画を壊すというのは・・・実朝には日宋貿易で国を豊かにしたいという志もあるわけで、そんな形で国の事業を壊すというのは、単なる実朝潰しでしかありません。義時の理想は、とうに「主君である源氏のため」ではなくなっていますが、「御家人のため」でも「武家の独立のため」でもなく、今や「北条一族の権力のため」「自分の権力のため」になってしまっていると言わざるを得ません。ああ、義時よ、どこへ行く。。。

というわけで、政子が動きました。今作の政子は、「天下のため」「御家人のため」「家族のため」の塩梅が実にいい感じですが、これまで義時に好き勝手させ放題だったことが私の不満なポイントでした。私のイメージとは違って家族を見捨ててない三谷版政子は、このままだと実朝も頼家同様、義時に殺されると悟ったのでしょう。この姉弟、よく承久の乱で協力体制に戻れたな・・・(;’∀’)今作は、宮将軍擁立の黒幕政子説で、「将軍として権力をふるったら義時のヘイトを集めてしまうから、宮将軍の大御所=黒幕として権力をふるわせれば実朝を守れる」という政子の思惑によるもののようです。その結果が「将軍になれない」という公暁の絶望による実朝殺害につながるのであれば、なんとも悲惨と言わなければなりません。

ところで、この国はなぜ「現●●」より「前●●」「元●●」が力を持つのでしょうか。外国だとあまり見ない政治形態な気がします。不思議の国ニッポン。

第三の黒猫

最近庭の猫どもは図々しさを増す以外の変化に気が付かなかったのですが、よく見ると、とんでもないことに気が付きました。

「新しい黒猫がいる!?」

と言っても、庭に3匹の黒猫がいるわけではなく、1匹いるだけなのですが、どうやらその猫は、これまで認識していた黒猫とは別猫です。

悪猫プー(旧悪猫プチン)…尻尾がハンマーみたいな直角曲がりでぶっとい。図々しく、視線が合っても逃げるどころか、最近は寄って来る。

メス猫プースカ(旧メス猫プチンスカヤ)…尻尾はストレート。かなり臆病で、視線が合うだけで威嚇しながら逃亡する。

というところで区別していたのですが、最近プースカも家の方に近寄ってくるので、こやつもずうずうしくなった…という程度の認識でした。しかし、そこにいた黒猫は、よく見なければわからない程度ながらしっぽが曲がっていて、角度が15~30度程度に固定されています。しっぽが極端に曲がっているわけではない黒猫が視線が合っても近寄らなければその場から動かず、威嚇もしてこないのは、メス猫プースカがずうずうしくなったのではなく、最初から別の猫だったのに、私がごまかされていたのです。第3の黒猫登場と判断しました。

第3黒猫がプースカの影武者としてこれまで演じてきた2匹1役は、推理小説ならばメイントリックたりうる大技でしたが、残念ながら、名探偵は最後には真実にたどりつくのです。とりあえず第3黒猫は、影猫プー太郎と命名することにしました。(メスと判明した場合はプー子に化けます)

しかし、現れる者もいれば、去る者もいるということか、最近ドロ猫チキンの姿を誰も見ていないことも分かりました。ネズミに耳をかじられて真っ青になり、青狸に転生して傷心の旅に出たのでしょうか。それとも野生のゴキブリに一騎打ちを挑み、堂々たる戦いの末に討ち取られたのでしょうか。どちらにしろ、安らかに眠ってほしいものです。

鎌倉殿の13人・執権は人の心が分からない

和田合戦により、和田殿も死亡…。。。

とはいえ、今回は義時といったん和解する形になったにもかかわらず、義盛が一族を抑えきれなかったために兵を挙げることになったという経緯は、義時の影響下で起こったことではありません。そのため、義盛挙兵の報には、義時も驚愕しています。

そもそも和田一族の暴発の原因も、「謀反に関わった息子と甥を許すよう求めたところ、息子は許されたけれど甥だけは許されなかったため、一族総出で圧力をかけに行ったら、逆に甥を罪人として見せつけられた」と書くと、現代法の価値観の下では

「あれ?悪いのは和田殿にしか見えないんですが???」

となります(たぶん、決定的なのは一族に与えるのが通例だった甥の屋敷を、義時が奪い取ったこと)。もはや政子にも信用されていませんが、開戦までの経過については、義時に同情の余地はおおいにある…と思うのですが…鎌倉殿への扱いはあんまりでした・゚・(ノД`)・゚・

現代法の観点から、鎌倉の町も御所も焼いた相手に「お前に罪はない」と言ってしまうところはどうかというツッコミはもっともですが、目の前であれをやって、信頼を失わないと思う方がおかしいところです。実朝の「命だけは助けてやってくれ」という懇願に対して、義時は実は返事も肯定もしていないことは、弁護の材料にはならないでしょう。。。

というわけで、twitterで「義時」を検索してみたら「義時 ルルーシュ」と出てきました。なるほど…とも思いましたが、義時は別に意図的にヘイトを集めているわけでもないので、私としてはタイトルの元ネタの言葉を連想してしまいました。義時も、いつか二次元に美少女として転生し、その罪を償ってほしいものです。

ただ、鎌倉殿も、なんで兄と同じく「お前らのことなんかもう信用しねーよ」と相手の前で宣言してしまうのでしょうか。そこが「頼朝様は私以外の誰も信じておられませんでした!」とみんなに思わせていた父親との器の違いだと言えばそれまでですが。

J1への厚い壁

消えたい…

(´・ω・`).;:…(´・ω…:.;::..(´・;::: .:.;: サラサラ..

鎌倉殿の13人・恐るべき罠

「鎌倉殿の13人」はいよいよ和田合戦へ。。。これだけ陰謀と策略渦巻く世界で生き延びてきた義時と義村に本気でハメにかかられたら、そりゃあ和田殿ではかからないわけないよね…orz

最近、人づてで某氏から謎情報を流され、

「これが真の罠か!」

と戦慄したことを思い出しました。その情報が私に入った以上、それが罠だとわかっていても、私は動かざるを得ません。

「いや、自分で動けよw自分は手を汚さず、しかも人づてで私になんとかさせようなんて姑息な手に引っかかるかよwww」

と放置するという選択肢は、この問題に関する限り、論理的には存在しても、私にはとりえないのです。それが、奴の罠だとわかっていても…!

本当に恐ろしい罠とは、気づいていないから引っかかるのではありません。気づいていても、引っかかる以外の選択肢があらかじめ奪われているのです。「鎌倉殿の13人」でも、多くの人々が、選択肢を奪われた果ての罠によって命を落としました。策士を殺す罠とは、そういうものです。

そんな恐ろしい罠が、現代においてなお成立するとは、恐ろしいことだと言わなければなりません。なんとなく、奴の顔が義時(黒)に見えてきました。いや、義時(黒)よりさらに恐ろしい存在です。

私が討たれた場合、最期は木の幹にこう書き残すでしょう。


「遂為豎子之名」

幽霊や妖怪より恐ろしいのは、人間です。人によって仕掛けられる罠こそが、実に恐ろしいのです。

J1への厚い壁・プレーオフ開幕

もはや言葉はいらぬ。ただ目の前の敵を葬るのみ。見敵必殺。

・・・まずは、今期実質3戦3勝の山形から。・・・そろそろ怖いなあ…